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さっき、NHKの「クローズアップ現代」で敬語の話題を取り上げていたので楽しく見ていたのだが、井上ひさしがゲストで出てきたので観るのをやめてしまった。
彼に限らず日本人はブランドに甘いから、有名人に問題があってもすぐに許すけど、ワタクシは締め切りを守らない人が大嫌いなのです。勝手に決めた締め切りならまだしも、合意の上ならそれは「約束」なわけで、約束を守らない人は認めない。井上ひさしだって無名ならたぶんあまり遅れないかもしれないが、自分が高名なのをいことに遅れるのが自分流のようにふるまっているのが不愉快きわまる。遅筆なんチャラとか、うざい。自分がだらけていたりするのは勝手だが、他人の時間を無駄にするのは犯罪。
ワタクシにとって、井上ひさしの芝居を観るのも、不二家の菓子を食うのも、どちらも「いらない」という点で共通している。
枕が長くなったが、敬語の話か。
美しい日本語の中に「言い回し」はあると思うのだが、敬語は難しい。韓国の儒教思想以上に、言葉による上下思想が日本社会の特徴かもしれない。
英語のようにほとんど敬語などの区別がなければ、どれだけコミュニケーションが楽か。ただ、ニュアンスもへったくれもないが。
「ただ今、社長を呼んでまいりますので、こちらでお待ちください」
「今、社長呼んでくるから、ここで待ってて」
英語なら同じだろう。せいぜい文末に「sir」がつくくらいか。情報としては不足ないが、そこに「気持ち」という微妙さはない。その代わり、コミュニケーションのハードルが低いからよけいな気を使わずに話ができる。
いちいち相手が自分より上か下かを考えるのは面倒だし、年齢だけで上下が決まるものでもない。そもそも上下関係がまとわりつく日本語の最大の弊害が敬語かも。
だから上下って何よ、ってことですな。
敬ってもいないやつに対して、「おっしゃる意味がわかりかねます」と言わないといけない。「言ってる意味わかんねーよ」が本音でも。
もちろん、なんでも「ため口」社会の弊害もあるんだろうけど。
ま、とりあえず「ご注文はこちらでよろしかったでしょうか」は撲滅する方向らしいので、一歩前進。
あとさ、「千円からお預かりします」ってのも問題にしてたけど、これを「千円お預かりします」に直すべきか。先に直接的な金額を言うから曖昧言葉を付け足したくなるわけで、「お預かりしたのは」から始めたら「千円でございます」と続くんじゃないか。「お預かりしたのは千円[から]でございます」とは言わないだろう。
まーねー、千円札を出した後に2分くらい小銭を探すばあさんもいるから、「千円からでよろしかったでしょうか」と言いたくなる気持ちもわかるんだけど(でも過去形はやめて)。
今朝、電車で隣に立っている人が読んでいた雑誌で諸星大二郎の単行本をPRするページが目に入ったのだが、なんと、吾妻ひでおの「うつうつひでお日記」の引用をそのまま書評として使う手口だった。ネームだけじゃなくて、その部分のマンガそのまま転載。こういうのもありなんだな〜。もちろん、あじましでお氏にも話が通った上だろうけど。
アズマニアとして何となくうれしいのは、その引用はわかって当たり前という作り方なのである。
見返すに、本日は、編集屋なのに広告屋勤めという中途半端な立場らしい内容ですな。